2011年10月4日火曜日

危険物乙4と二級ボイラー技士をセットで目指そう!! vol 16

 -ボイラーの水位について-

 ボイラーの水位はボイラーを取り扱う上で、とても大切です。

 低水位や、高水位のままで、ボイラーを焚いていると、ボイラーの損傷に繋がり、とても危険です。

 通常、ボイラーには、この、低水位と高水位で、運転している場合 、警報が鳴るようになっています。

 もちろん、ボイラーを起動する際には、この警報が、きちんと鳴ることを確かめてから起動しなくてはなりませんよね

 この警報試験は、水面計や水位検出器の機能試験と同時に行うのが通例です。

 そして、ボイラーの水面計は、必ず2つ、用意されています。

 水面計が、必ず2つ用意されているのは、1つは予備なんかでは決してありません。

 水面計が2つ必ず用意されているのは、2つの水面計を見比べて、異常がないかを確認するために、必ず2つの水面計が、用意されているのです。

 また、ボイラーの水位は、水面計や、水位検出器で、その水位がわかるのですから、機能試験と同時に行うのは、もちろんのことだと思います。

 そして、水位検出器の機能試験は、通常、炉筒煙管ボイラーの場合は、マグドネルコックを開くことによって行います。(開けたら必ず閉めること。でないと、警報が鳴ってもリセットできないため。)

 

 また、ボイラーを停止した後に、しばらく時間が経ってから、水面計を見ると、水位が徐々に上がってくることに気づいた方もいることでしょう。

 これは、いったんはボイラーで熱せられ、水蒸気になった水が、再び、凝縮して、水となってボイラー内部に戻ることに起因しています。

 そのため、停止したボイラーを再び焚く場合は、高水位に注意が必要です。

 高水位の場合のボイラーの弊害としては、ボイラーの三大弊害のうちの、腐食や、キャリーオーバーが、特に、起こりやすくなります。

 ここで、ボイラーの三大弊害とは、1.腐食、2.低水位、3.キャリーオーバーです。

 水面計のドレンポットなどが腐食する場合は、おそらく、このような、、高水位が原因だと考えられます。

 それは、高水位でボイラーを運転していると、発生した蒸気の湿り度が増加するためです。

 そのため、配管などの傷みも、当然のことながら、早くなります。 

 高水位での運転を防ぐために、停止したボイラーを時間が経ってから、再び、起動する場合は、必ず、缶低ブローを行います。
 
 そして、水位を調節し、通常は、定位置の状態よりも、少し低くして、新たに給水しながらボイラーを焚いていきます。

 そして、特に、エコノマイザが付属しているボイラーは、エコノマイザの温度が上がりすぎないように、給水量を調節しながら、蒸気流量が出るまで、ボイラーを焚いていかなければなりません。(蒸気流量が出てからは、大抵、水位については、自動運転に切り替えます。)

 ボイラーの中には高水位警報が出ない型のボイラーもあります。

 ですが、高水位で運転していると、キャリーオーバーや、水面計のドレンポットや配管などの腐食がおこりやすいと考えれば、おのずと、高水位で運転することの弊害を考えなくてはなりません。

 このように、ボイラーは、取り扱いが難しい機械であるということを、十分踏まえたうえで、良い運転を、ぜひとも、心がけてほしいと思います。

 




 

 

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